浄水器にはさまざまなタイプがあり、キッチンの蛇口に設置する一般的なタイプだけでなく、「セントラル浄水器」「オール浄水器」といった名称で呼ばれる元付け型の浄水器もあります。
水道の元栓付近に浄水器を設置し、家のなかで使用するすべての水を一括して浄水に変えるしくみ、もしくはその機器を指します。
元付け型の浄水器は、家全体の水をまるごと浄水にすることができます。一見、万能そうに思えるかもしれませんが、重大な欠点や課題もあります。導入前にはよく確認してから検討してください。
どの水栓から出てくる水も、もれなく浄水になるためキッチンやお風呂はもちろん、洗濯機も食器洗浄機も、トイレの水すら、浄水に変わります。
良いことづくめのように聞こえますが、実は課題もあるのです。
元付け型浄水器を設置すると水圧が下がる
そのため、浄水性能は低く設定
生活水には、瞬間的な流量が必要となる場面が多数あります。シャワー、洗濯、トイレなどには、短時間で大量の水を流すことが求められます。家全体でストレスなく水を利用するには1分間あたり30~50リットル程度の水量が必要です。
浄水器を設置すると、1分間あたりに流せる水量は減少します。なぜなら、フィルターを通過させてから水を出すしくみのため、不純物の除去項目数や除去率の高い浄水器であるほど、水を流すときの抵抗は大きくなります。
有害物質の多くを除去するには、フィルターの密度を高めなくてはなりません。その分、抵抗が高くなり、出せる水量は少なくなるというわけです。
水圧の問題を考えると、高性能のフィルターを使用することができませんので、一般的には、元付け型浄水器の浄水性能は低く設定されています。
もしも、密度を高くしたフィルターを使ってしまえば、日常生活で必要となる水量を確保できなくなるかもしれません。お風呂を沸かすのに数時間以上かかったり、シャワーを浴びている最中にトイレの水が流れなくなったりなど、生活上の悪影響が懸念されてしまいます。
どのメーカーも元付け浄水器には、密度の高いフィルターを設置することができていないのが現状となっているのです。
塩素による人体への影響ある?ない?
塩素による人体への影響は気になるところですが、具体的にはどうでしょうか?塩素の健康被害には以下のようなものが含まれます。
- 呼吸器系への影響:塩素ガスは、吸入すると気道や肺に刺激を与え、喉の痛み、咳、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあります。重度の曝露では、肺炎や肺水腫を引き起こす可能性もあります。
- 皮膚への影響:塩素に触れると、皮膚に赤みやかぶれ、かゆみなどのアレルギー反応が現れることがあります。特に濃度の高い塩素に長時間曝露されると、皮膚の炎症や化学やけどを引き起こすことがあります。
- 眼への影響:塩素ガスや塩素が含まれる水が目に入ると、眼の痛み、充血、涙目などの症状を引き起こすことがあります。重度の曝露では、角膜損傷や失明のリスクもあります。
- 消化器系への影響:塩素ガスを誤って摂取した場合、喉や胸部の痛み、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器系の症状が現れる可能性があります。
これらの健康被害を避けるためには、塩素を使用する際には適切な安全対策を取る必要があります。例えば、換気が十分に行われた場所での使用や、適切な保護具(マスク、手袋、ゴーグルなど)の着用が重要です。また、塩素を含む製品や化学物質に触れた後は、すみやかに水で洗い流すことも大切です。
とても危険な感じがしますね。
水道水に使われている塩素でここまでの健康被害が発生することはないと考えられますが、塩素はない方が良いのでしょうか?